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CardWirth「同じ墓で眠ろう」 リプレイ前編

#レイニス一行 #リプレイ



ゆずきち様作「同じ墓で眠ろう」のネタバレが含まれます
・キャラクターアイコンに「フリーペンシル」様の素材をお借りしています。

あらすじ
ノワールがアイリスに告白するところを、ファイが聞いてしまった……!
という勘違いから始まる物語。


気になった人は是非作品を遊んでください!










――― ――― ―――

noirノワール アイリスに告白した(※してない)
irisアイリス ノワールに告白された(※されてない)
faiファイ 諸悪の根源。恋バナだー!!ウオウオウオ!!
azumaアズマ ファイがなんか言っているが、あんまり信じていない。この中で唯一の良心。
reiniceレイニス 真相はこの目で確かめる!ノリノリ①
raizenライゼン 恋バナだーー!!ノリノリ②

――― ――― ―――







noir「付き合ってほしい」
iris「いいですよ」




fai「…………」
fai「………………………………」
faiえええええぇえええぇえええええええええええええええええええええぇええええええええええええええええええぇええええええええええ!?






CardWirth Scenario
『同じ
で眠ろう』








fai「ほんとなんだって!この耳で聞いたんだ!」
fai「ノワールは確かに“愛してる、俺と付き合って欲しい”って言ってたんだよ!」
azuma「えぇ……?聞き間違いじゃないの?あの二人に限ってそんな」
fai「そんなことないよ!“はい、喜んで♥”って返事まで聞いたもん」
raizen「なんじゃ?面白い話か?儂も混ぜておくれ」
reinice「まあ、毎日顔を合わせている上に、酸いも甘いも共にしてきた仲だし?そういう感情が湧かねぇとも限らないよな」
fai「レイニスは信じてくれるよね!」
reinice「うーん……でも、今までそんな素振り見せてたっけか?頭から疑うわけじゃねぇんだが、言葉で聞いただけじゃいまいち信じられねぇんだよな」
raizen「バレないようにこっそり愛を育んでいたのかもしれんぞ?ほれ、交代制で見張りをする野営の時とか」
azuma「うっリアルな想像するね」
fai「シッ!見て!二人が出掛けるみたい!」


仲睦まじく(ファイフィルター)階段を降りてきた二人は、四人が囲むテーブルに気付くことなく扉を開けて外に出て行った。


azuma「……どこ行くんだろう」
raizen「そりゃ、逢引じゃろう」
fai「いま手を繋いでなかった?」
reinice「えっうそ見なかった」(※繋いでません)
fai「追いかけよう!」
reinice「よしきた」
azuma「えっ尾行!?悪趣味じゃない?帰ってきたら話を聞けば……」
raizen「団体行動を乱すなー!」
azuma「わぁぁぁぁあああ!?!?!?」






――― ――― ―――






iris「それで、買い物は二箇所でしたっけ?」
noir「ああ。まずは花屋に行こう」
iris「了解。依頼人、喜んでくださるといいですね」
noir「依頼人というよりは相手がな」





fai「むむむ……何か話してるけどよく聞こえないな」
raizen「これ!あまり押すな!見つかってしまうぞ!」(ひそひそ)
fai「アイリス、いつもよりお洒落してるように見えない?」
azuma「そうかな……?僕にはいつもと変わらなく見えるけど」
fai“二人きりの時の君はいちだんと素敵だ……”(ノワールの声真似)
raizen“やめてください……恥ずかしいです……”(アイリスの声真似)
azuma「勝手に声を当てないで!今日の夕飯なんだろな?みたいな話でしょ、きっと!」
reinice「見ろ、道を曲がるぜ!」




――― ――― ―――




old「いらっしゃい」
noir「バラの花束を作ってくれ」
old「あいよ。お連れさんにプレゼントかい?」
iris「あはは!ないない」
noir「人に頼まれた物なんだ。色は赤で頼む」
old「はい、ちょっと待ってておくれ」





old「お待たせ」
noir「綺麗だな。ありがとう」
old「まいどあり」
reinice「真っ赤なバラの花束」
fai「じょ、情熱的~~~!!」
raizen「軟派男すぐそういうことする」
fai「きっともう何回も店員に花束を依頼したことがあるんだ、さらっとやりとりしてたもん」
reinice「顔なじみだったりしてな。またお前かみたいな」
azuma「でも、これからデートを楽しもうって時にあんな嵩張るもの買うかな?」
azuma「買うにしてもデートの最後にしない?」
fai「この花束をどこどこで渡すみたいな精密なデートプランがあるのかも?」

raizen「あっ!?」子供がアイリスにぶつかった
fai「……」
raizen「……」
fai「抱き着いた!!」
reinice「公衆の面前で大胆だな!?」
azuma「いや違うでしょ!?どう見ても子供にぶつかられてよろけただけでしょ!?」





iris「わっ!?」
noir「おっと。アイリス、大丈夫か?」
iris「いたた……」
girl「ご、ごめんなさい!」
iris「大丈夫です、それより、今なにか落とし……」
girl「本当にすみませんでした!それじゃ……!」
iris「あっ!ちょっと!待ってください!」
girl「わぁぁぁ!もうこんな時間!またシスターに怒られる!」


noir「行ってしまったな……」
iris「これ、鍵じゃないですか。ないと困りますよきっと」
old「今の子供なら、街外れの孤児院の子だよ。たまに花を買いに来るからよく知ってる」
noir「あそこか。依頼人の家に行く前に寄る予定がある。ついでだから届けてやるか」
iris「そうしましょう。教えてくださってありがとうございました」
old「もし気付いて戻ってきたら、あんたたちが届けに行ったって伝えておくよ」
old「それじゃ、デート楽しんでね」
iris「デートじゃないですってば」





fai“き、気持ちは嬉しいがここは目立つ、イチャイチャするなら宿に帰ってからにしよう”(ノワールの声真似)
raizen“そうですね、すみません、私ってば子供の前で……”(アイリスの声真似)
reinice“いやぁおばさん目のやり場に困るわぁ。羨ましいこったハハハ”(花屋さんの声真似)
azuma「もうツッこまなくてもいい?」
reinice「ところで今、何か拾い上げたよな。誰か見えたか?」
fai「いや、一瞬すぎて何も。ちらっと短い棒が見えたような?ぶつかった子供が棒付きのキャンディでも落としたんじゃないの?」
fai「あっ、移動するみたいだよ」




――― ――― ―――




iris「あ!見てください、肉まんを売っています!食べたい!」
noir「そう言えば腹が減ったな。食べながら歩こうか。買い物付き合ってくれたお礼に奢るよ」
iris「ふふ、やりました。では遠慮なく」



fai「おっと!冬のデートの風物詩、肉まんの登場だよ」
raizen「……ひとつを半分こして食べたりして」
reinice「いくらなんでもそんなベタな」



old2「いらっしゃい」
noir「肉まんふたつ」
old2「20spだよ」
noir「…………」←財布を開けたら10spしか入っていなかった顔
iris「ノワール?どうしました?」
noir「今月の小遣いをほぼ使い果たしたのを忘れていた」
iris今月始まってまだ三日ですよ!?何に使ったんですか、まったく」
noir「……欲しかった本を買ったんだ」
iris「本、好きですねぇ。そろそろ本の重みで床が抜けるんじゃないですか?」
noir「無いものは仕方ない、今日のところはひとつ買って半分こで許してくれ」
iris「まぁいいですけど」
old2「はい、肉まんひとつ10spね。仲良く食べな」


「ほかほか」 「ふわっ」


iris「美味しそう!やっぱり冬は肉まんですね」
noir「ヤケドしないように気を付けてくれ」





fai「半分こ!!!!!」
raizen「半分こした!!!!!」
reinice「これは……本当に本当なのかもしれねぇな……。雨が降ったら相合傘するぜ、きっと」
azuma「う……うぅん……?自分の主張に自信がなくなってきたな……」

CardWirth

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