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一次創作 2025.12.24 No.53
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人間のサイボーグ化、発達した人工知能、巨大複合企業による都市支配が進行している。
インターネット上では、政治や国の未来を憂う論争が日々行われているが、日常を謳歌している人間が存在しているのもまた事実……。
そんな中、近頃C.onでは不可解な連続殺人事件が発生していた。
被害者は四肢を固定され、美しく着飾られ壁に飾られている。
誰が言い出したか、それは「標本事件」と称され、今世間を賑わせているのだ。
更には世間で大流行のゲーム「Collection」のほうでも奇妙な事件が浮上していた……。
架空の巨大都市「C.on」。
人間のサイボーグ化、発達した人工知能、巨大複合企業による都市支配が進行している。
インターネット上では、政治や国の未来を憂う論争が日々行われているが、日常を謳歌している人間が存在しているのもまた事実……。
「……これで4件目か」
「……犯人は一体なにを考えてこんなことを……」
そんな中、近頃C.onでは不可解な連続殺人事件が発生していた。
被害者は四肢を固定され、美しく着飾られ壁に飾られている。
誰が言い出したか、それは「標本事件」と称され、今世間を賑わせているのだ。
「失礼します」
青年の姿を見た警備員が、立ち入り禁止テープを持ちあげる。
彼は軽く礼を言い、テープを潜り抜けて中へと入る。
青年の後を追いかけ、もう一人が潜り抜けた。
「終点、来たか」
「遅れてすみません」
「……こちらが今回の被害者ですか」
「そうだ」
「こんな目立つ場所に、目立つ準備をしてりゃ」
「誰が気づいてもおかしくないんだがな……」
「確かに、なんで誰も気づかないんだ?」
「とんでもなく作業する手が早いとか?」
「正直、ありえる話ではあるんだよな」
「ともかく、鑑識の報告次第だ」
「後で会議がある、出席しろよ」
「了解です」
☆☆☆
その後会議が開かれたが、結局犯人への手がかりになりそうなものは今回も無かった。
事件現場の近くも聞き込み調査したところ、通報があるまでその場にはなにもなかったと言われている。
つまりは、全くの手詰まり状態。
全くもって不可思議な話だった。
焉と譲葉は今回の被害者の家に来ていた。
被害者の共通点を洗い出すため、今までの被害者の家も来ていた。
「被害者の共通点っつってもねえ……」
「こんなこと言うのもなんですけど」
「ちょっとオタク気質ってだけですかね」
「オタク気質って言っても」
「アニメグッズが多少置かれていたり」
「漫画棚が置かれてたり」
「フィギュアやポスターが部屋中に飾られてるとかではないんだよな」
「まあでも、グッズ買わないタイプのオタクなのかも」
「う~ん……」
「ただ……」
焉はチラりとパソコン周辺を見る。
「先輩、なにか気になることでも?」
「こいつもやってるんだよなあ、“Collection”」
☆☆☆
Collection、今世間で流行しているオンラインゲームだ。
舞台は古くから愛されている異世界ファンタジーであり、古典的な要素を盛り込まれ、更には流行りを取り込んだスタイリッシュでシンプルな演出。
キャラクターも個性的で、万人に愛されているゲームだ。
なにを隠そう、終点焉もCollectionをプレイしている人間のひとり。
焉らは自身が所属する班、警視庁刑事課特殊事件捜査第0班に戻り、それぞれの配られた資料と睨めっこをする。
しかし何度見てもそこに手がかりが記載されているわけでもない。
「それで……」
「気になることとはなんだ?終点」
「被害者の共通点は、“Collection”を遊んでいること」
「Collectionは今、インターネット上で流行しているゲームだし」
「被害者は少なくともアニメやゲームに関心がある部屋だった」
「なら、遊んでいてもなんら不思議じゃありません」
「けれど最近、Collection内で奇妙な事件が上がった」
「き、奇妙な事件?ゲームで?」
「そう」
「呪われたエネミー、所謂敵MOBに倒されゲームオーバーになったら」
「生身のユーザーは現実でも被害に遭い、二度と帰ってこれない」
「ってゆー……都市伝説」
「たかがゲーム、まさか現実まで浸食するなんてありないだろう」
「それが、被害者のCollectionのアカウントを見てみたんです」
焉はスマホを操作し、Collectionに搭載されているユーザー検索機能をかけ、被害者4人のアカウントを見せた。
「これは俺のアカウント、普通のUIですよね」
「これが被害者4人のアカウントです」
「ひえっ」
「な、なんだこれ、そういうエフェクトが実装されてるわけじゃなくて……?」
「いいや、こんなのが実装されてるなんて聞いたことないな」
「既にSNS上でも奇妙なアカウントがあると話題になっていて」
「運営会社からも、想定していない挙動をしているアカウントがあるとして」
「対策と改善に急いでる状況です」
「これは……確かに奇妙だな」
「終点、おまえはCollectionのアカウントを持っているんだったな」
「Collection内での捜査も重要かもしれん、頼んだぞ」
「了解です」
その頃、0班の扉の前に一人の女が立っていた。
「……Collectionか……」
彼女はぽつりと呟き、その場を立ち去った
☆☆☆
Collectionにログインします。
・
・
・
ようこそ探求者、Collectionへ。
あなたの帰還を歓迎します。
「じゃ、捜査開始すっか」
『先輩……』
『ユーザー名ほぼ本名じゃないですか』
『どうなってるんです、ネットリテラシーないんじゃないんですか』
「うっせー!」
「俺は今からゲームに集中……じゃなかった」
「捜査に集中するんだから、黙って見守ってろ!」
『はいはい』
#Collection
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