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悪夢2


「あーーー!!腹減った!!」
「声がでけーーんだよ、もうちょっと静かにできねえのか?」
「うるせ~な~!俺よりすぐバテてたくせに、やたら上から目線なのどーにかなんねーのかよ!」
「誰がバテてたって!?いいか、最初に全力を出してやるどっかのバカとは違うんだよ、オレは短い休息を取るという戦術的訓練を……」
「……わかったわかった。そんで、ハンバーグとカレーどっちがいいんだ」

ビリーが仲裁に入れば、短髪の日に焼けた肌が似合う元気なウィリーは「俺ハンバーグ!」と言い、傍目から見れば女性のような顔つきの細身なエリックは「……オレは、カレー」と言った。

「コーエンはなににするんだ?」
「カレーハンバーグ」
「え?でもメニュー表にはそんなのないぞ」
「だから、ハンバーグとカレー両方頼んで、ハンバーグにカレーをかける」
「なにっ、その手が!?」

ウィリーがオーバーリアクションをする横で、エリックはじとりとビリーを見ていた。なにも嫌悪ではなく、エリックはいつもそんな顔をするヤツだった。

「ガキってそういうずる賢い考え、すぐ浮かぶよな」
「……誰がガキだって?誰がずる賢いって?」
「あ、コーエンが怒った!」
「つっかかるんだ。自分がそうっていう自覚があるんじゃねーの?」
「エリック……撤回するなら今の内だぞ、皿の上にブロッコリーを増やされたくなけりゃな」
「あッ!コーエン、てめえ!」

ギャースカと騒ぐ三人に、上官が「なに騒いでんだ」と声をかける。
ウィリーが「エリックがコーエンを怒らせました!」と言えば、「短気なのも大概にしろよ」と上官はやれやれと肩を竦める。

アジトの情報を掴んだという報せが来るまで、あと数日。

二次創作

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