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No.9
一次創作
Re;dREgina 第3話
※注意※
当作品に含まれる成分表。
暴力/流血/倫理観の欠如/人外化/年齢が非常に若い刑事などのファンタジー設定
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【獣地夏生】
「ここがディルクロ社か~……」
全面的に白を基調とした建物。
無駄をそぎ落としたシンプルなデザインに、洒落たフォントの会社のロゴが似合っている。
【獣地夏生】
「でもなんか……」
【獣地夏生】
「遊び心ないね、玩具の会社なのに」
【明星朔良】
「玩具作りはヴィルトゥスだけですよ」
「ディルクロは様々な事業を展開させてる会社です」
「有名所で言ったら、法人でサイト立ち上げるのにディルクロのサーバーを使っている。なんてよくありますよ」
【獣地夏生】
「へえ~」
【鈴鹿柊一】
「よくわかってない顔してんな」
【鈴鹿柊一】
「とにかく」
「折角ヴィルトゥスの社長が話通してくれたんだ、さっきみたいな暴走すんなよ」
【明星朔良】
「ウ。は、はぁ~い……」
☆☆☆
受付嬢に話せば、彼女は「お待ちしておりました」と頭を下げる。
【受付嬢】
「ただ……、申し訳ありません」
「会議の時間が長引いているようで」
「社長がまだお戻りになっていないんです」
【獣地夏生】
「え~っ!?」
【鈴鹿柊一】
「いつ頃戻るか目処はつくか?」
【受付嬢】
「30分ほどお待ちいただければ、お姿が見えるかと」
【鈴鹿柊一】
「わかった」
【明星朔良】
「お忙しいんですねえ」
「まあ、社長ですし……」
「常に別の会社に行って挨拶とか、営業とか、飛び回っているものですからねえ……」
【獣地夏生】
「へー」
「最上階で街を見下ろしてるイメージしかなかったな」
【明星朔良】
「絶対悪役で想像してるでしょ」
休憩できる場所を探して歩いていると、曲がり角に来たところで夏生が誰かにぶつかる。
向こうは走って来ていたようで、互いに尻餅をついてしまった。
【???】
「うわッ!!」
【獣地夏生】
「いてっ!!」
【明星朔良】
「あ~らら……」
「二人とも、大丈夫ですか?怪我は?」
【獣地夏生】
「俺は大丈夫!」
「す、すみません!大丈夫ですか!?」
【???】
「こ、こちらこそすみません、不注意で……」
【???】
「……え?」
ぶつかった相手は夏生の顔を見て目を見開く。
【???】
「な、seeker-002……なんで!?」
【獣地夏生】
「え?」
その名に、夏生だけではなく柊一と朔良も表情がこわばる。
【鈴鹿柊一】
「……今、シーカーって言ったか?」
【???】
「え、あっ、い、いや……」
【明星朔良】
「どういうことです」
「あんた、なにか知ってるんですか?」
【???】
「え、えぅ、う」
【敷織瑞稀】
『
緊急!緊急!
』
【敷織瑞稀】
『シーカーと思わしき怪物を発見!』
『街中で人を襲っとるんや!大事件やで!』
柊一の無線から、瑞希の焦った声が響く。
【鈴鹿柊一】
「……」
怪しげな男から視線を逸らさないまま「わかった」と応答した柊一は、男を置いて出口へ歩き出す。
【鈴鹿柊一】
「行くぞ」
【明星朔良】
「で、でもどうするんですこいつ」
【鈴鹿柊一】
「今は事態の収束が最優先だ」
【鈴鹿柊一】
「行けるか、夏生」
【獣地夏生】
「う、うん」
見逃されたと安心したのか、男はすぐ様その場から逃げ出す。
【獣地夏生】
「…………」
【鈴鹿柊一】
「おまえにも聞きたいことはあるが」
「今は協力し合う仲間だ」
【明星朔良】
「……そうですね、それはもちろん」
【獣地夏生】
「……ありがとう」
☆☆☆
現場へ向かう。
そこは人通りの多い交差点だ。今までのシーカー事件は人通りの少ない場所に出るのが常だった。
それが急に、多くの人間に目撃された。
既に周囲は多くの警官がおり、避難と射撃を続けていた。
【敷織瑞稀】
「あっ」
「柊一さん!!」
避難誘導を続けていた瑞稀が柊一らに気づき、駆け寄る。
【鈴鹿柊一】
「悪い、遅くなった」
【鈴鹿柊一】
「……あれが、シーカーか」
一言で表すなら、モンスターだと思った。
攻撃性を形にしたそのもの。
見た者の正気を削り取るようなその姿は、人に恐怖を植え付けるのには十分だった。
【敷織瑞稀】
「攻撃は続けてるんやけど、効いた感じが一切せえへん」
「このままやと被害が拡大してまう!」
【明星朔良】
「とはいっても……」
「拳銃効かないんだったら他のも効かなくないですか?」
【大槻真冬】
「効かねえんだったら効くヤツ作りゃぁいい」
【明星朔良】
「え」
「ま、真冬さん!?」
【大槻真冬】
「おらよ、刑事さん」
真冬は持っていた拳銃を柊一に渡す。
その拳銃は、子供向けの玩具売り場で売っているようなポップな形をしていた。
【大槻真冬】
「シーカー専用の銃弾が入ってる」
【大槻真冬】
「十日が持ってきたシーカーの組織から解析して、俺が作ったオリジナル武器」
「銃で作っちまったけど、俺に射撃の腕なんてねえし!」
「頼んだぜ~」
【鈴鹿柊一】
「(銃刀法違反……)」
【明星朔良】
「す、すごいじゃないですか真冬さん!!」
「これでアイツ倒せるんですね!?」
【大槻真冬】
「倒せる!」
【大槻真冬】
「多分!」
【獣地夏生】
「多分!?」
【大槻真冬】
「絶対倒せる!」
【大槻真冬】
「多分絶対!」
【明星朔良】
「どっちなんですか!!」
【鈴鹿柊一】
「とりあえず当ててみないとわからないな」
柊一は息を吐いて、シーカーに銃口を向ける。
そして引き金を引いて、その銃弾は真っ直ぐにシーカーの頭部を貫いた。
【明星朔良】
「当たった……!!」
――しかし。
その開いた頭部から見えた真っ赤な血は、次第に周囲に巻き散らされていく。
赤い血はみるみるうちに地面を真っ赤に染め上げる。紙に染み込むコーヒーのように、建物にも手を伸ばす。
いつしか視界には赤しか映らなくなっていた。
白い雲は黒へ、青い空は赤へ、太陽は黒くぽっかりと穴を空け、いつしかそこにあったのは皆が知る世界ではない。
彼らの理解が追い付く前に、あちらこちらから絶叫が上がる。
地面から這い上がるシーカーが、人を襲っているのだ。
【大槻真冬】
「……話が違うな」
真冬が銃を与えなければ、柊一が当てなければよかったのか。
そう考える皆の思考を止めたのは夏生の声だ。
【獣地夏生】
「違う……」
「最初からこうなるように仕組まれてたんだ」
【???】
「ようこそ人類たち」
「
レッドレギナの世界へ!!
」
高らかに笑う声の向こうに、見知った顔が彼らを見据えていた。
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2026.3.9
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「ここがディルクロ社か~……」
全面的に白を基調とした建物。
無駄をそぎ落としたシンプルなデザインに、洒落たフォントの会社のロゴが似合っている。
「でもなんか……」
「遊び心ないね、玩具の会社なのに」
「玩具作りはヴィルトゥスだけですよ」
「ディルクロは様々な事業を展開させてる会社です」
「有名所で言ったら、法人でサイト立ち上げるのにディルクロのサーバーを使っている。なんてよくありますよ」
「へえ~」
「よくわかってない顔してんな」
「とにかく」
「折角ヴィルトゥスの社長が話通してくれたんだ、さっきみたいな暴走すんなよ」
「ウ。は、はぁ~い……」
☆☆☆
受付嬢に話せば、彼女は「お待ちしておりました」と頭を下げる。
「ただ……、申し訳ありません」
「会議の時間が長引いているようで」
「社長がまだお戻りになっていないんです」
「え~っ!?」
「いつ頃戻るか目処はつくか?」
「30分ほどお待ちいただければ、お姿が見えるかと」
「わかった」
「お忙しいんですねえ」
「まあ、社長ですし……」
「常に別の会社に行って挨拶とか、営業とか、飛び回っているものですからねえ……」
「へー」
「最上階で街を見下ろしてるイメージしかなかったな」
「絶対悪役で想像してるでしょ」
休憩できる場所を探して歩いていると、曲がり角に来たところで夏生が誰かにぶつかる。
向こうは走って来ていたようで、互いに尻餅をついてしまった。
「うわッ!!」
「いてっ!!」
「あ~らら……」
「二人とも、大丈夫ですか?怪我は?」
「俺は大丈夫!」
「す、すみません!大丈夫ですか!?」
「こ、こちらこそすみません、不注意で……」
「……え?」
ぶつかった相手は夏生の顔を見て目を見開く。
「な、seeker-002……なんで!?」
「え?」
その名に、夏生だけではなく柊一と朔良も表情がこわばる。
「……今、シーカーって言ったか?」
「え、あっ、い、いや……」
「どういうことです」
「あんた、なにか知ってるんですか?」
「え、えぅ、う」
『緊急!緊急!』
『シーカーと思わしき怪物を発見!』
『街中で人を襲っとるんや!大事件やで!』
柊一の無線から、瑞希の焦った声が響く。
「……」
怪しげな男から視線を逸らさないまま「わかった」と応答した柊一は、男を置いて出口へ歩き出す。
「行くぞ」
「で、でもどうするんですこいつ」
「今は事態の収束が最優先だ」
「行けるか、夏生」
「う、うん」
見逃されたと安心したのか、男はすぐ様その場から逃げ出す。
「…………」
「おまえにも聞きたいことはあるが」
「今は協力し合う仲間だ」
「……そうですね、それはもちろん」
「……ありがとう」
☆☆☆
現場へ向かう。
そこは人通りの多い交差点だ。今までのシーカー事件は人通りの少ない場所に出るのが常だった。
それが急に、多くの人間に目撃された。
既に周囲は多くの警官がおり、避難と射撃を続けていた。
「あっ」
「柊一さん!!」
避難誘導を続けていた瑞稀が柊一らに気づき、駆け寄る。
「悪い、遅くなった」
「……あれが、シーカーか」
一言で表すなら、モンスターだと思った。
攻撃性を形にしたそのもの。
見た者の正気を削り取るようなその姿は、人に恐怖を植え付けるのには十分だった。
「攻撃は続けてるんやけど、効いた感じが一切せえへん」
「このままやと被害が拡大してまう!」
「とはいっても……」
「拳銃効かないんだったら他のも効かなくないですか?」
「効かねえんだったら効くヤツ作りゃぁいい」
「え」
「ま、真冬さん!?」
「おらよ、刑事さん」
真冬は持っていた拳銃を柊一に渡す。
その拳銃は、子供向けの玩具売り場で売っているようなポップな形をしていた。
「シーカー専用の銃弾が入ってる」
「十日が持ってきたシーカーの組織から解析して、俺が作ったオリジナル武器」
「銃で作っちまったけど、俺に射撃の腕なんてねえし!」
「頼んだぜ~」
「(銃刀法違反……)」
「す、すごいじゃないですか真冬さん!!」
「これでアイツ倒せるんですね!?」
「倒せる!」
「多分!」
「多分!?」
「絶対倒せる!」
「多分絶対!」
「どっちなんですか!!」
「とりあえず当ててみないとわからないな」
柊一は息を吐いて、シーカーに銃口を向ける。
そして引き金を引いて、その銃弾は真っ直ぐにシーカーの頭部を貫いた。
「当たった……!!」
――しかし。
その開いた頭部から見えた真っ赤な血は、次第に周囲に巻き散らされていく。
赤い血はみるみるうちに地面を真っ赤に染め上げる。紙に染み込むコーヒーのように、建物にも手を伸ばす。
いつしか視界には赤しか映らなくなっていた。
白い雲は黒へ、青い空は赤へ、太陽は黒くぽっかりと穴を空け、いつしかそこにあったのは皆が知る世界ではない。
彼らの理解が追い付く前に、あちらこちらから絶叫が上がる。
地面から這い上がるシーカーが、人を襲っているのだ。
「……話が違うな」
真冬が銃を与えなければ、柊一が当てなければよかったのか。
そう考える皆の思考を止めたのは夏生の声だ。
「違う……」
「最初からこうなるように仕組まれてたんだ」
「ようこそ人類たち」
「レッドレギナの世界へ!!」
高らかに笑う声の向こうに、見知った顔が彼らを見据えていた。
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