フリーゲーム、TRPGのシナリオ配布所
No.2
本作は、「株式会社アークライト」及び「株式会社KADOKAWA」が権利を有する『クトゥルフ神話TRPG』シリーズの二次創作物です。Call of Cthulhu is copyright ©1981, 2015, 2019 by Chaosium Inc. ;all rights reserved. Arranged by Arclight Inc.Call of Cthulhu is a registered trademark of Chaosium Inc.PUBLISHED BY KADOKAWA CORPORATION 「クトゥルフ神話TRPG」「新クトゥルフ神話TRPG」
タイマン 2024.6.12 No.2
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自作発言・二次配布禁止
クトゥルフ神話TRPG 6版
『黒髪長髪男子はメイド服を着るべし!?』
作:間宮(または「位」という表記でお願いします)
[概要]
いつも通りの朝、いつも通りの日常。
そんな日常を過ごすあなたの耳に飛び込んできたのは「黒髪長髪男子はメイド服を着るべし」とのニュース!?
黒髪長髪男子であるあなたとKPCは、メイド服を着用することになってしまったのだった!
□舞台:現代日本
□プレイ時間:30分~RP次第
□ロスト率:こんなシナリオでロストしないで
□後遺症:継続に全く支障のないしょうもな後遺症が有
□人数:KPCとのタイマン
□推奨技能:目星、聞き耳
PC・KPC条件
・黒髪長髪男子である。
・KPCがPCの家に遊びに来る程度の関係性
黒髪長髪男子であれば、新規継続どちらでもOK!
※含まれる要素※
茶番/ギャグ/女装/神話生物・事象の独自解釈/しょうもない後遺症/常識改変
以下、KP情報
[真相]
黒髪長髪男子のメイド服が見たいよ~~!という性癖を持ったニャルラトホテプが常識改変する話です。
―――――
いつも通りの朝、いつも通りの日常。
あなたはカーテンから透ける朝日を浴びて目を覚ます。
伸びをして布団を捲り、ベッドを降りる。布団の中の温度に恋しさを感じながら、あなたは自室を出るだろう。
<探索可能箇所>リビング、テレビ、冷蔵庫
◇リビング
あちらこちらにホコリが積もっているのが見える。
そういえば今日はあなたの友達であるKPCが遊びに来る予定だった、後で軽くでも掃除をしなければ。
◇テレビ
あなたはテレビを付ける。
朝のニュース番組が流れており、数日起きた事件などを取り上げている。特に気になるニュースは無い。
◇冷蔵庫
朝食を食べるためにあなたは冷蔵庫へと向かう。
<幸運>で好きな果物や食べ物が冷蔵庫に入っている。
(探索終了後)
ふとあなたはテレビに再度耳を傾ける。
すると、ニュースキャスターが何食わぬ顔で、声で、とんでもないことを口にしだした。
「黒髪長髪の男性は必ずメイド服を着用すべしとの法令が昨日出されました」
<聞き耳>で自分の耳を疑うことができる。
成功→聞き間違いに頼ろうが、テレビ画面の中のテロップは目を擦って見ても「黒髪長髪の男性は必ずメイド服を着用すべし」と書いている。
失敗→自分の耳も目もおかしくなってしまったのだろうか。そんな馬鹿な。しかしニュースキャスターどころかVTRで出てきた首相も「黒髪長髪男子はメイド服を着用すべし」と言っている。
(KP向け情報:ニャルラトホテプによって常識改変されている。)
スマホで検索すると、SNSでもニュースサイトでも今はその話題で持ちきりになっているようだ。
しかしどこか違和感を覚える。あなたほど誰も混乱をしていないということだ。
「メイド服買わなきゃ。面倒くさいな~」「メイド服着なきゃってツイートしてる人は身バレに気を付けて!」など、何故かこの事態を受け入れている声しかない。
この異常な事態にSANc 0/1
その時、部屋にインターホンが鳴り響く。
「PCさん、市役所からお届け物です~」
あなたが玄関を出ると配達員からダンボールを受け取る。
「多分中身メイド服です。一応国民全員に配布してるらしいんですよ。じゃ、ありがとうございました~」
そう言って配達員は去って行ってしまう。
「……PC」
そして入れ違うように、KPCがあなたの家に来た。
来た、のだが、声が弱弱しい。
それもそのはず、なぜならKPCも黒髪長髪男子なのだから。
KPCはげんなりとした表情で、メイド服を着ていた。
(RP)
「そ、それよりお前も早く着ないと罰せられるぞ。黒髪長髪男子がメイド服を着ず出歩いていると懲役10年らしい」
「おかしな話だ、それなのに何故かみんな受け入れていて……」
「その、変な恰好だと笑う人がいないのはありがたいんだが、なにかがおかしい……!」
「PC、原因を突き止めに行かないか?この事態をおかしいと思えてる人間は、俺とお前しかいないんだ!」
了承すると、あなたはKPCと共に街へ出歩く。
黒髪長髪男子の人口が多いわけではないため、メイド服がありふれている光景ではないが、ちらほらとメイド服を着ている男性は見かける。
そして、あなたたちを見て「大変そうよね~」と同情する人間や「メイド服だ!かわい~」と羨ましがる人間は居ても、笑いものにする人間は居ない。
<探索可能箇所>服屋/市役所
※道のりは服屋→市役所の順
◇服屋
あなたたちは近くの服屋が目に留まる。
オシャレな服装が並ぶ中、元からいましたみたいな様子を見せながら、メイド服が並べられている。
メイド喫茶で着るようなフリフリなもの、AVに出てくるようなミニスカなもの、クラシック系のスカート丈の長いものなど、多種多様なメイド服がある。
服屋を出た時に
<目星>
成功→チカッとなにかが光る。目を向ければ電柱から怪しい人影が見えた。
失敗→ふと視界になにかが映った気がする。目を向けるが、なにも見つけれなかった。
◇市役所
あなたたちは市役所に辿り着く。メイド服はここから送られてきたのだ。
<聞き耳>
成功→役員が「市長ったら今回の法律ができてから嬉しそうよね」「さっそく黒髪長髪男子を見つけては写真を撮ってるらしいわよ」と話をしているのが聞こえる。
「PC、市長に会おう。なにか怪しいにおいがする」
<探索可能箇所>受付
◇受付
受付の役員がいる。市長に会いたいことを伝えると
「市長に、ですか?」
「ええと……あなたたちは黒髪長髪男子でメイド服を着ておりますし、喜んで会ってくれると思いますよ」
役員が市長室まで連れて行ってくれる。
◇市長室
あなたたちが市長室に入ると、市長らしき人物が椅子から立ち上がってあなたたちを出迎える。「やあ、初めまして!なにか用があるんだって?」
市長は長い黒髪に、メイド服を着用していた。
(RP)
「ううん……?キミたち、どうやら洗脳が上手くいっていない様子だね」
洗脳とは?
「僕は黒髪長髪男子がメイド服を着ている姿が見たくて、市長になりすましているんだよ」
「本物の市長は自宅で寝ているよ」
「メイド服は着ていたくないかい?仕方ないな。まあ大方満足しているし、あと3日もすれば全部元通りになるよ」
「でも最後に一つ、僕のお願いを聞いてほしい」
「僕の専属メイドになってくれないかい?今日だけでいいから!」
「メイド服でお掃除、メイド服でお茶とお菓子を運んで、メイド服で僕をマッサージして、メイド服で僕に耳かき!」
「ねー、お願い!これさえ叶えてくれればなんの悔いも無いから!」
了承すると、目の前の市長は満面の笑みを浮かべてお礼を言う。
あなたたちは一日中、市長の専属メイドとして働くことになったのだった。
3日後、市長は「ありがとう!最高の4日間だったよ!」と言うと、次に瞬きをした瞬間には影も形も消え失せていた。
そして「黒髪長髪男子はメイド服を着るべし」という法律は元から無かったかのように話題は消え失せ、あなたたちは通常通りの服に、日常に戻るだろう。
しかし、あなたたちはしばらくメイド服を見る度に、頭を抱える後遺症……に、悩まされるかもしれないのだった。
シナリオ終了
・メイド服を着た +1d5
・ニャルラトホテプの我儘に付き合った +1d5
後遺症:1d3ヵ月間、メイド服あんま見たくねえ~の気持ちに悩まされる。
―――――
[あとがき]
黒髪が好き。長髪が好き。そしてメイド服が好き。
という欲望を詰め合わせたシナリオです。
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