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No.11
BLACK-FIRE 本文3P目
翌日。
あなたは起床する。
すると、そのタイミングでカルミアから通信が入るだろう。
カルミア「おはようございます、PC」
「……その、少々気になったのですが……」
「黒瀬織葉の経歴について調べたんです」
「どうやら孤児院の院長に就く前は、現在は解体されている研究施設『アルカロイド』の所属研究員だったようなのですが……」
「かなり優秀な研究員だったのに、突然研究員を辞めているんです」
「『アルカロイド』といえば、所長のオズ・シュヴァルツ氏が子供を利用し、BLACK-TYPEの研究を行うといった非人道的な行為を行っていました」
「それは研究施設と解体と、オズの逮捕によって解決したはずなのですが……。黒瀬が上層部について調べているのであれば、上層部の人間は、この件についてまだなにかしら行っているのかもしれません」
「資料室へ行って、もっと詳しい情報を調べてみませんか?」
カルミアはそうあなたに提案する。
【探索箇所】資料室
[資料室]
少し埃臭く、薄暗い部屋だ。
棚には大量の資料が詰まっており、ここから該当のものを調べるには少し時間がかかりそうだ。
<図書館>
成功→それらしい手記を見つけ出すことに成功する。
失敗→予想より時間を要したが、それらしい手記を見つけ出すことに成功する。
手記①
オズはイス人の協力を得て、BLACK-TYPEに兄弟の片割れの精神を移植することで、パイロットとBLACK-TYPEの適正率を100%に引き上げた。
イス人の科学力を目撃したオズはイス人に心酔し、様々な研究材料――人間をイス人に送り出したという。
オズは人類の未来のため必要な犠牲だと思っていたらしいが、イス人にとってはディー・ナインを支配するための足掛かりにすぎない。
いずれはディー・ナインだけではなく、他の基地も支配する予定なのだろう。
オズの事件は解決したが、気がかりなのはオズを唆したイス人がまだディー・ナインに残っているかもしれないということだ。
直近の出来事だが、副指令が突如逝去したというニュースが上がった。
病死とのことだが、これは上層部がそう書き換えただけであり、実際は毒殺であることを俺は突き止めている。
そして、入れ替わるようにして新しい副指令が着任し、近いうちに新しい技術を実行することを告げていた。
特進種。身体を改造し、BLACK-TYPEをより直感的に動かすことが可能になるという。
俺一人ではさすがに情報を集めきれない、『ブルーバード』の力を借りることも視野に入れよう。
(KP情報:黒瀬織葉の手記)
手記②
特進種の切り取った身体を組み合わせ、新たなBLACK-TYPEを製造する。
そのBLACK-TYPEに私が入り込み、ディー・ナインごと吸収する。
そうすればディー・ナインそのものの力を得ることができ、私は神になりえるのだ。
オズ・シュヴァルツができなかったことは私が成し遂げる。
―シカエ
手記②に<アイデア>または<知識>
成功→シカエとは、ディー・ナインの司令官の名前であることを知っている。
(KP情報:失敗したらカルミアが教える)
あなたが手記を読んでいると、カルミアが驚いた声を上げた。
カルミア「た、大変です、PC!」
「グレイスの宇宙船から、特進種から切り取った身体の研究データが見つかったそうです!」
「内容は……、特進種の身体の一部を集め、新たなBLACK-TYPEを製造すること。そのBLACK-TYPEに乗り込み、ディー・ナインを支配することなど……」
「司令官が建てている計画が、グレイスが建てた計画だという認識にされているようです……!」
<アイデア>
成功→シカエはグレイスに罪を擦り付け、排除しようとしているのだと考える。
カルミア「このままではグレイスに濡れ衣を着せられてしまう、なんとかできないでしょうか……」
キラ「やあ、PC。こんな暗い場所でなにしてるんだ?」
突如声をかけられ、あなたは資料室の出入り口のほうを見る。
そこにはキラが立っていた。逆光で表情は見えづらいが、笑みを浮かべていることはわかる。
キラ「ディー・ナインの機密情報を知ってしまったようだな、PC」
「……残念だが、PC。おまえには――」
カルミア「……ま、まさか……」
キラは一歩近づき、あなたの目を見つめる。
キラ「俺たち『ブルーバード』の協力をしてもらうぞ」
カルミア「……『ブルーバード』……?」
キラは懐から一本の鍵を取り出し、ニッと悪戯っ子のような笑みを浮かべた。
キラ「これはナノイに作ってもらったディー・ナインのマスターキーだ。文字通り、ディー・ナイン基地内の鍵を全て開けることができる」
キラ「このままシカエの思い通りにさせはしない。ディー・ナインを取り込むつもりだかなんだか知らないが、俺たちはヤツの餌になる気はない」
カルミア「キラ、あなた……!」
キラ「俺はグレイスとK-9の脱獄を手伝いに行く。おまえも来るか、PC」
(KP情報:ここはついて行くことを想定しているが、行かなかった場合シカエがディー・ナインを取り込み、神になるよ~というEDになり、探索者ロストとして終わる)
・行くぜ!!
キラ「そう来なくっちゃな!」
「行くぞ、PC!」
[脱獄するぜ!]
あなたとキラは、グレイスとK-9の元へ急ぐ。
部屋の前までたどり着くが、警備員二人があなたたちの行く手を阻む――しかし。
警備員のうち一人がドアを開ける。
そこにはグレイスとK-9が無傷で立っており、グレイスは「昨日ぶりだな、PC」と至って明るく声をかけてくる。
・どういうこと!?
あなたが疑問を口にすれば、警備員のうち一人が帽子を取る。
見えた顔は、あなたが見知ったナノイそのものだった。
ナノイ「本物の警備員の身包みを剥いで眠らせただけだ。一応白衣は被せておいたから安心しろ」
もう片方の警備員も帽子を取る。顔を見ればその正体はイトイであり、彼は「厄介なことになったな」と言った。
イトイ「グレイスがいなくなり、その脱獄の共犯者が我々だと知れば、シカエは最終手段に出るだろう」
「ディー・ナインに残ったままではヤツの餌食になる。その前にBLACK-TYPEに乗り、ディー・ナインを出るぞ」
・ディー・ナインを捨てるってことですか!?
グレイス「捨てるつもりはない。もちろん、取り返すつもりだ」
「しかし取り返すには、PC、おまえの協力が必要不可欠だろう」
「全員で戦わねば勝てない相手だと思ってくれ」
あなたたちはディー・ナインを出るため、廊下を走る。
シカエが行動を起こそうとしているのだろう、基地内に地震のような揺れが起こり、真っ直ぐに走ることは難しい。
それでもなんとか格納庫に辿り着き、あなたは自身の愛機のコックピットへと乗り込むだろう。
出撃前に、基地内に響くシカエの声が聞こえた。
シカエ「イレギュラー共が……!!こうなればこの私直々に排除してやる!!」
「宇宙の神になるのはこのシカエだ!!!!」
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2024.7.6
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あなたは起床する。
すると、そのタイミングでカルミアから通信が入るだろう。
カルミア「おはようございます、PC」
「……その、少々気になったのですが……」
「黒瀬織葉の経歴について調べたんです」
「どうやら孤児院の院長に就く前は、現在は解体されている研究施設『アルカロイド』の所属研究員だったようなのですが……」
「かなり優秀な研究員だったのに、突然研究員を辞めているんです」
「『アルカロイド』といえば、所長のオズ・シュヴァルツ氏が子供を利用し、BLACK-TYPEの研究を行うといった非人道的な行為を行っていました」
「それは研究施設と解体と、オズの逮捕によって解決したはずなのですが……。黒瀬が上層部について調べているのであれば、上層部の人間は、この件についてまだなにかしら行っているのかもしれません」
「資料室へ行って、もっと詳しい情報を調べてみませんか?」
カルミアはそうあなたに提案する。
【探索箇所】資料室
[資料室]
少し埃臭く、薄暗い部屋だ。
棚には大量の資料が詰まっており、ここから該当のものを調べるには少し時間がかかりそうだ。
<図書館>
成功→それらしい手記を見つけ出すことに成功する。
失敗→予想より時間を要したが、それらしい手記を見つけ出すことに成功する。
手記①
オズはイス人の協力を得て、BLACK-TYPEに兄弟の片割れの精神を移植することで、パイロットとBLACK-TYPEの適正率を100%に引き上げた。
イス人の科学力を目撃したオズはイス人に心酔し、様々な研究材料――人間をイス人に送り出したという。
オズは人類の未来のため必要な犠牲だと思っていたらしいが、イス人にとってはディー・ナインを支配するための足掛かりにすぎない。
いずれはディー・ナインだけではなく、他の基地も支配する予定なのだろう。
オズの事件は解決したが、気がかりなのはオズを唆したイス人がまだディー・ナインに残っているかもしれないということだ。
直近の出来事だが、副指令が突如逝去したというニュースが上がった。
病死とのことだが、これは上層部がそう書き換えただけであり、実際は毒殺であることを俺は突き止めている。
そして、入れ替わるようにして新しい副指令が着任し、近いうちに新しい技術を実行することを告げていた。
特進種。身体を改造し、BLACK-TYPEをより直感的に動かすことが可能になるという。
俺一人ではさすがに情報を集めきれない、『ブルーバード』の力を借りることも視野に入れよう。
(KP情報:黒瀬織葉の手記)
手記②
特進種の切り取った身体を組み合わせ、新たなBLACK-TYPEを製造する。
そのBLACK-TYPEに私が入り込み、ディー・ナインごと吸収する。
そうすればディー・ナインそのものの力を得ることができ、私は神になりえるのだ。
オズ・シュヴァルツができなかったことは私が成し遂げる。
―シカエ
手記②に<アイデア>または<知識>
成功→シカエとは、ディー・ナインの司令官の名前であることを知っている。
(KP情報:失敗したらカルミアが教える)
あなたが手記を読んでいると、カルミアが驚いた声を上げた。
カルミア「た、大変です、PC!」
「グレイスの宇宙船から、特進種から切り取った身体の研究データが見つかったそうです!」
「内容は……、特進種の身体の一部を集め、新たなBLACK-TYPEを製造すること。そのBLACK-TYPEに乗り込み、ディー・ナインを支配することなど……」
「司令官が建てている計画が、グレイスが建てた計画だという認識にされているようです……!」
<アイデア>
成功→シカエはグレイスに罪を擦り付け、排除しようとしているのだと考える。
カルミア「このままではグレイスに濡れ衣を着せられてしまう、なんとかできないでしょうか……」
キラ「やあ、PC。こんな暗い場所でなにしてるんだ?」
突如声をかけられ、あなたは資料室の出入り口のほうを見る。
そこにはキラが立っていた。逆光で表情は見えづらいが、笑みを浮かべていることはわかる。
キラ「ディー・ナインの機密情報を知ってしまったようだな、PC」
「……残念だが、PC。おまえには――」
カルミア「……ま、まさか……」
キラは一歩近づき、あなたの目を見つめる。
キラ「俺たち『ブルーバード』の協力をしてもらうぞ」
カルミア「……『ブルーバード』……?」
キラは懐から一本の鍵を取り出し、ニッと悪戯っ子のような笑みを浮かべた。
キラ「これはナノイに作ってもらったディー・ナインのマスターキーだ。文字通り、ディー・ナイン基地内の鍵を全て開けることができる」
キラ「このままシカエの思い通りにさせはしない。ディー・ナインを取り込むつもりだかなんだか知らないが、俺たちはヤツの餌になる気はない」
カルミア「キラ、あなた……!」
キラ「俺はグレイスとK-9の脱獄を手伝いに行く。おまえも来るか、PC」
(KP情報:ここはついて行くことを想定しているが、行かなかった場合シカエがディー・ナインを取り込み、神になるよ~というEDになり、探索者ロストとして終わる)
・行くぜ!!
キラ「そう来なくっちゃな!」
「行くぞ、PC!」
[脱獄するぜ!]
あなたとキラは、グレイスとK-9の元へ急ぐ。
部屋の前までたどり着くが、警備員二人があなたたちの行く手を阻む――しかし。
警備員のうち一人がドアを開ける。
そこにはグレイスとK-9が無傷で立っており、グレイスは「昨日ぶりだな、PC」と至って明るく声をかけてくる。
・どういうこと!?
あなたが疑問を口にすれば、警備員のうち一人が帽子を取る。
見えた顔は、あなたが見知ったナノイそのものだった。
ナノイ「本物の警備員の身包みを剥いで眠らせただけだ。一応白衣は被せておいたから安心しろ」
もう片方の警備員も帽子を取る。顔を見ればその正体はイトイであり、彼は「厄介なことになったな」と言った。
イトイ「グレイスがいなくなり、その脱獄の共犯者が我々だと知れば、シカエは最終手段に出るだろう」
「ディー・ナインに残ったままではヤツの餌食になる。その前にBLACK-TYPEに乗り、ディー・ナインを出るぞ」
・ディー・ナインを捨てるってことですか!?
グレイス「捨てるつもりはない。もちろん、取り返すつもりだ」
「しかし取り返すには、PC、おまえの協力が必要不可欠だろう」
「全員で戦わねば勝てない相手だと思ってくれ」
あなたたちはディー・ナインを出るため、廊下を走る。
シカエが行動を起こそうとしているのだろう、基地内に地震のような揺れが起こり、真っ直ぐに走ることは難しい。
それでもなんとか格納庫に辿り着き、あなたは自身の愛機のコックピットへと乗り込むだろう。
出撃前に、基地内に響くシカエの声が聞こえた。
シカエ「イレギュラー共が……!!こうなればこの私直々に排除してやる!!」
「宇宙の神になるのはこのシカエだ!!!!」
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